人の体が変わる瞬間には、感動がある
人の体が変わる瞬間には、感動があります。
日々、お客様とのセッションを繰り返していると、体が変わっていく場面に何度も立ち会います。動きの悪かったところが少しずつ動くようになる。力が入りにくかったところに力が入るようになる。以前よりも楽に歩けるようになる。こうした変化そのものは、決して珍しいことではありません。人間の体は、使い方や環境に応じて変化するようにできているからです。
それでも、その変化を見るたびに心が動きます。変わっているのは体だけではないからです。
体が少し動きやすくなると、それまで避けていたことに目を向けられるようになります。外へ出ることが億劫だった人が出かけるようになったり、以前なら諦めていたことをもう一度やってみようと思えるようになったりする。体の変化が、行動の変化につながるのです。
もちろん、年齢を重ねれば若い頃にはなかった不調も出てきます。できなくなることもあります。
それでも、「できなくなった」からといって「これから先もできない」というわけではありません。
人間は誰しも、長い間運動をしていなければ体力は落ちますが、そこから体を動かし始めれば、筋力や体力は少しずつ変化します。動かしにくかった体も、適切な刺激を繰り返すことで動きが変わっていきます。
これは年齢だけで決まるものではありません。
もちろん、どんなことでも若い頃と同じ体を取り戻せるという話ではありません。できることには個人差がありますし、時間のかかる変化もあります。
それでも、今より少し歩きやすくすること、今より少し力をつけること、今より少し長く動けるようになることはできます。
そのために必要なのは、特別な方法ではありません。
今の体の状態を知り、その体に合った刺激を与え、変化するための時間をつくることです。
そして、変化はある日突然やってくるわけではありません。少しずつ積み重なったものが、ある日「前より楽になった」という実感として現れます。
私は、その瞬間に大きな価値があると考えています。
大きな数字が変わったからではありません。
本人が、それまで当たり前だと思っていた「できない」を一つ減らせたからです。
体が変わるということは、単純に筋肉が増えることではありません。自分の体に対する見方が変わることでもあります。
「もう無理だ」と思っていたことが、「少しならできるかもしれない」に変わる。
その変化は、体の中だけで終わりません。
できることが増えれば、行動が変わります。行動が変われば、出かける場所が変わり、人と会う機会が増え、生活の中に新しい予定が生まれます。
体を変えることには、そういう力があります。
だから、年齢だけを理由に、これからの体を決めてしまう必要はありません。
何歳になっても体は変わります。
若い頃と同じ体に戻るのではなく、今の自分の体を、今より良い状態へ変えていくことができる。
そのためにできることは、何歳になっても残されています。
人の体が変わる瞬間に感動するのは、体が変わったことだけが嬉しいからではありません。
その先に、以前とは違う毎日が始まるからです。
体が少し変わる。
すると、できることが少し増える。
できることが増えると、人生の選択肢も少し増える。
人の体が変わるというのは、そういうことです。
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